虫歯菌を完全に殺菌することってできないの?

      2018/11/30

歯医者で虫歯を削る時のあの『音』いやですよね~。

耳せんする患者さんや、ヘッドフォンで音楽を聞く患者さん、

色々な方がおられます。

 

そもそも、お口の中から虫歯菌さえいなくなればいいわけで、

そうすれば、あの嫌な『音』を聞かなくてすむわけで、

胃のピロリ菌みたいに完全に駆除したり、殺菌はできないの?

という疑問についてまとめてみます。

 

生まれた時から口の中にいるわけではありません。

生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌はいません。

身近な人から感染します。そうです。

お母さん、お父さんや、まわりの大人です。

 

離乳食のはじまる1歳から3歳までだと言われていますので、

一度かんだものを与えたり、

口移しで食べさせることは

絶対にやめましょう。

そのへんについては、以前に詳しく書きましたので

コチラをご覧ください。↓

子供が虫歯にならないように親が出来る重要な予防法とは?

 

 

 

虫歯菌殺菌のデメリット

虫歯菌にも様々な殺菌方法があるにはあるのですが、

口の中には必要な常在菌も多く生きています

殺菌剤などを使って虫歯菌の殺菌を行うと

全ての良い菌まで死滅してしまうので、

逆に口の中の環境が悪化させる可能性が高く、

オススメできないのが事実です。

また、100度に加熱すれば死滅するそうですが、

そんなこと出来るわけありません。

大やけどしてしまいますので、

お口の中には無理な話です。

 

 

 

リステリンでは殺菌できないの?

テレビCMなどでもよく知られるリステリンですが、

メーカーも公式サイトで殺菌できると書いてます。

ただし、実際に効果がどれくらいあるのかというと、

完全に除去する事は困難で、

厳密に言えば、一時的な殺菌みたいです。

 

 

やはり、リステリンなどの薬で虫歯を予防をするのではなく、

決まった時間に食事をとり、おやつもダラダラと食べず、

正しい歯ブラシをするほうがいいですね。

虫歯の予防法はコチラをご覧ください↓

虫歯はどうやって予防するか知っていますか?

 

 

ただしい歯みがきをして、補助的にリステリンなどを使う、

というのが、理想的だと思います。

そのリステリン、僕も以前は使っていました。

でも、刺激がものすごくて、お口の粘膜に悪い気がして、

自然に使わなくなり、患者さんにもススメてません。

今では、外出先などで歯みがきする時間がなくて、なおかつ

どうしても口臭を一瞬で消さないといけない場合に、

たまに、コンビニで買うくらいです。

 

 

 

飲み薬で虫歯菌の殺菌はできないの?虫歯のワクチンは?

残念ながら、虫歯菌の飲み薬もワクチンも存在しません。

歯周病菌に対しての飲み薬はジスロマック

というものが存在します。

しかし、体内に入った歯周病菌に対しては有効ですが、

歯と歯ぐきの境目にひそんでいる歯周病菌には、

ジスロマックは効き目がありません。

何度も言うようですが、今のところ、正しい歯みがきと、

規則正しい食生活をこころがける事が一番です。

 

 

 

結論

現状では、お口の中の虫歯菌を完全に殺菌するのは不可能です。

だから、虫歯菌をなんとか退治しよう、とか、

子供に、自分のお口の虫歯菌がうつるとか、そんなことは、

あまり心配しすぎずに、愛情豊かに接してあげて下さい。

それよりも、虫歯にならない方法をしっかり理解して、

それを、お父さんとお母さんが子供さんにやってあげて下さい。

 

出産までに、お母さんとお父さんのお口の中を徹底的にキレイにする。

 

3歳までは甘い物を与えない。

 

子供の笑顔に、折れそうな心をじっと我慢する。

ボーロとか、だめですよ。

 

幼稚園に行くと、お菓子の誘惑が迫って来ますが、なるべくシャットアウトする。

甘いもの?OKですよ。しかし、ハイチュウなど、

ずっとお口の中に入っているものは絶対ダメ。

ハイチュウや、あめは、禁止にしてください。

 

 

6年生まで、1日に1回は糸ようじも使って、歯の隅々まで親がみがく。

えぇ~!6年生まで!

そうです。中学になって異性を気にするまで、

子供は自分できちんとみがきません。

ちなみに、糸ようじ、デンタルフロスは、歯が生えたら、

歯と歯にすきまができたら、

基本的にみんなやっていただきたいんですが、

なかなかやらしてもらえないお子さんもいらっしゃいます。

そんな場合はあせらず、親がやっているところを見せ続けましょう。

子供が自分で、糸よう、デンタルフロスをやるには、

手の動きが器用になってくる6歳~7歳くらいからがおすすめです。

 

 

歯科医院で売っているフッ素配合のジェルを使ってみがくこと。

多くの歯医者さんがおすすめする定番品。

歯みがき粉とは思えないようなおいしさで、お子様向けです。

バナナのみフッ素濃度が低くなっているので、

うまくうがいができない、小さなお子様にも使えます。

 

 

3ヶ月ごと、歯科医院でチェックしてもらい、歯科用フッ素を塗る。

 

この期間中も、お母さん、お父さんの口から子供の口に虫歯菌や歯周病菌がうつらないように、お母さん、お父さんのお口のケアもしっかりする。

 

 

これだけ行えば、ほぼ間違いなく子供の虫歯を防げます。

吉田家の3人の子供や、

虫歯がないのに定期健診をきちんと受けて、

私のドバイス通りに実行してくださったご家庭の子供さんは、

みんな虫歯ゼロです。

 

虫歯ができたら、歯医者で治してもらえばいい。

この考えは、だめです。今すぐ捨てて下さい。

虫歯は歯医者では治りませんし、治せません。

 

できるのは、削ってうめるだけです。

詳しくコチラをご覧ください↓

歯医者で治療が終わっても、全然、なおっていませんよ。

 

 

 

虫歯の原因は、

 

お口の中にいる虫歯菌の出す酸によって、歯が溶ける

 

という結果ですから、虫歯 という結果をうめても、

歯と、うめた材料や金属との間には、つぎめ、すきま、ができます。

だから、原因を改善させないと、

すぐにそのつぎめ、すきま、から、また虫歯ができます。

同じことのくりかえし、削るたび、どんどん歯がなくなります。

 

 

 

虫歯にならないように正しい知識を持って、

きちんとした生活習慣を心がけましょう。

コチラをご覧ください↓

虫歯はどうやって予防するか知っていますか?

 

 

 

今日はここまで。

 

 

 

 

 

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