保険制度について
2021/10/14
どの歯医者も保険制度に疑問があると思いながら、
言いにくいと思いますので、私がここに記載します。
保険の治療というのは、
時間をかけて、キッチリ完璧に治療しても、
てきとうに手を抜いて、サッサと治療しても、
卒業直後の研修医が緊張しながら治療しても、
慣れてきた5年目の先生が適当に治療しても、
20年目のスペシャリストが完璧に治療しても、
老眼のすすんだ高齢の先生が震えながら治療しても、
患者さんが払う治療費は全て同じです。
しかも、歯科に関しては、
その治療費は欧米の10〜20分の1程度。
わかりやすいように
マグロ寿司に置き変えてみます。
回転寿司で流れているマグロ寿司
家族で手巻き寿司で作ったマグロ寿司
コンビニで買った添加物入りのマグロ寿司
釣ったばかりで鮮度の抜群のマグロ寿司
一見さんお断りの会員制のお寿司屋さんで、
寿司職人が テマ ヒマ をかけた最高級のマグロ寿司
それがもしも、
どんなマグロ寿司でも
全国一律 一貫5円で売れ
と、マグロ寿司の値段を国が決めたらどうでしょう?
お寿司を作る側は、利益を出すために何を考えるでしょう?
お寿司を食べる側は、何を基準にお店を選ぶでしょう?
寿司が5円?!それは安すぎるでしょう。
いえ、歯医者の保険の治療費はそんなものです。
次は、ラーメンで例えてみます。
ホリエモンがプロデュースするラーメンが1杯15000円
東京都心部にある、いつも大行列のできる
高級ラーメン屋さんのラーメン1杯が1800円
郊外にあるラーメンチェーン店のラーメン1杯が850円
激安ラーメン店のラーメンが1杯が300円
スーパーのカップ麺が100円とします。
それが、もしも、
どんなラーメンを作っても、
全国一律 1杯5円で売れ
とラーメンの値段を国が決めたら、どうなります?
ラーメンを作る側は、利益を出すために何を考えるでしょう?
ラーメンを食べる側は、何を基準にお店を選ぶでしょう?
ラーメンが5円?!安すぎるでしょう。
いえ、歯医者の保険の治療費はそんなものです。
それぞれの歯医者がどれだけ技術を磨いても
ボランティアで提供するしかありません。
専門医になっても何も意味はありません。
それでも厚労省は、日本全国一律、超低価格で、
誰にでも決められた手順で、決められた治療をしなさい、と
どの歯医者にも指導しています。
これでは、
ゆっくり時間をかけて、ていねいに対応できません。
患者さんの話すら聞けません。
説明は助手さんや衛生士さんに任せっきりにするしかありません。
そして、サッサとたくさんの患者さんをこなさないといけません。
患者さんの立場に立ってみても
保険制度の不公平感はいなめません。。
働いている人も働いてない人も
高所得の人も低所得の人も
無収入の人も
年金生活の人も
たくさん預貯金がある人も
借金まみれの人も
生活保護の人も
誰でも同じ金額で、
誰にでも同じ内容の治療がなされます。
(窓口で払う金額は負担割合によって少し違いますが)
医療で、お金もうけなんか考えるな!
そう言われるかもしれません。その通りです。
でも私は、自分の家族のように患者さんに寄り添い続けたい。
逆の立場だったら、私はそうされたいし、
私の家族にもそうしてほしいし、
私の両親にもそうしてほしいから。
患者さんのことを、自分の家族のように想って、
患者さんに寄り添いたい歯医者ほど悩んでいます。
そういう歯医者は、良心的な歯科医師を演じながら、
本心とは異なる行為を毎日繰り返しているからです。
わたしが保険診療をやめた理由は、私の理念である、
自分がしてもらいたいことを、他の人にもする。
それが保険診療ではできないからです。
自分がしてもらいたいことを、他の人にしてあげなさい。
これは、私が研修したフロリダ州マイアミにある
The Pankey Institute の生みの親、Dr. L.D.Pankey の教えです。
決して私の治療費は、法外な、とんでもない価格ではありませんし、
アメリカをはじめ先進国の一般的な治療費よりは安いです。
あなたときちんと向き合い、お見積もりをさせていただいています。
一人でいらっしゃるのに不安や抵抗がありましたら、
まずは、ご家族やご友人と一緒にご相談にいらしてください。
みなさまに、健康であることの喜び、を感じていただき、
何でも美味しく食べられる幸せを感じながら、
大きな笑顔で自信を持って生活していただけることを、
私は何よりも願っています。